病院局トップ病院事業経営改革評価委員会開催状況>R1第1回議事概要

令和元年度(2019年度) 第1回
函館市病院事業経営改革評価委員会議事概要

■日時:令和元年6月17日(月) 17:00~18:00
■場所:市立函館病院 精神病棟1階西病棟デイルーム
■出席者:鎌田委員長,伊藤委員,高橋委員,斉藤委員,熊谷委員,
       氏家委員,森下委員,川﨑委員,藤田委員
■オブザーバー:市立函館病院 佐藤副院長,成瀬副院長,中西副院長
           益子看護局長
■事務局:桐澤管理部次長,大島函館病院事務局長,本間庶務課長,
       熊木経理課長,大吉医事課長,崎野医療連携課長,
       船木医療情報企画課長,野呂恵山病院事務長,
       佐藤南茅部病院事務長

1.開 会

□熊木経理課長
本日は,お忙しい中お集まりいただき誠にありがとうございます。
ただ今より令和元年度第1回函館市病院事業経営改革評価委員会を開催いたします。なお,加藤委員は本日所用により欠席となっております。
それでは,本日の議事に入らせていただきます。鎌田委員長,議事の進行をよろしくお願いいたします。

2,議 事

■鎌田委員長
それでは本日の議事の次第に従いまして,進めて参ります。まずは決算について事務局からお願いいたします。

□資料に基づいて熊木経理課長説明
・平成30年度函館市病院事業の経営実績

■鎌田委員長
ありがとうございました。
1ページをご覧ください。損益計算書の経常収益,経常費用とありますが,その下の経常利益。経常利益は,事業による成績を表す指標と一般的に言われていますが,これが函病についてはプラス8億になりました。驚きました。恵山,南茅部につきましても,経常収支比率で見ると改善しているということです。
利益が出た,赤字ではなくなったことはすばらしいことですが,まだまだ改善したいところがあるとか,今の状況を維持するためにはどうしたらいいかとか,ご意見いただきたいと思います。氏家委員お願いします。

■氏家委員
昨年度は今の報告にありましたとおり,何とか函病は良い結果を出し,恵山,南茅部も良しとされる結果だと思っています。これにはいくつかの要因がありますが,1つは,賞与カットが行われました。これによって約2億7千万の人件費が少なくなったことがありますので,黒字になったといってもその分を考えなければなりません。ただ,そのことが職員への大きな刺激になり,かなり危機的状況にあるということを職員全体がわかったという状況であります。大きな病院でありますし,公的な病院ですので職員一人ひとりはそれほどひどいと認識していなかったのかもしれません。それぞれの部署でコストカットを含めて効率化などが行われてきたと思います。
昨年は,私を含めて執行部が入れ替わりました。院長,副院長はじめ看護局長,薬局長などそれぞれが意見を言い合って,良かれと思う方向を見つけていく,ということを始めました。また,各科,各部署との面談で問題点,不満がある点を聞き,出来るだけ改善できる所は改善していくことにしました。組合との話し合いもなるべくひと月に1回行い,組合は声にならない声を聞いて,それを我々に示してくれます。それらも改善にとって非常に重要なことであります。それらの意見を聞きながら,経営改善とともに仕事の効率化,削減出来ることは削減するということでやってきています。
経営改革評価委員会の皆さんからの多くの意見,また,病院の執行部をはじめとした皆さんの努力がこのような結果になったと思います。私としては大変感謝するところであります。

■鎌田委員長
森下委員お願いします。

■森下委員
このような喜ばしい結果になりました。最大の理由は,職員が全員一丸になれたことが大きいと院長としては感じています。職員から色々な意見が出てくるようになり,良いと思うものは取り入れるということも出来ましたし,フランクに私のところへ来て,こういう風にしたらどうか,という意見がたくさん出てくるようになりましたので,非常に喜ばしいことだと思います。昨年度は黒字になりましたが,今年度がまた以前のような赤字になってしまうと,せっかく黒字にしたのが水の泡になってしまいます。今年度なんとか同じような成績を続ければ,今後の数年はいけると思っています。手綱を引き締めていきたいと思います。
私は経営を良くした要素は3つあると思っています。1つは入院単価が高いということです。氏家委員が以前いらっしゃった川崎医科大学とあまり変わらないということです。大学並みの医療水準を提供出来たということです。
2つめは入院患者数が増えました。1万2千人を超えたのは病院が始まって以来の事ではないかと思っていますが,この勢いを削がないようにしていきたいと思っています。去年10月から本年3月までは病床が満床に近い状況で,今年度そこへの大幅な上乗せは難しいと思いますが,昨年4月から9月は,9月の地震の影響もありますが,それほど患者数は多くなかった。ここを増やしていけば本年度の賞与カットしない分を出せるのではないかと思って頑張っています。
3つ目は,これが大きな要因ですが,給与削減もあり薬剤材料費をかなり下げてもらいました。前年が34.8%だったのが32.7%で,2%下がりました。1%で約1億6千万円なので,約3億2千万円下がったということになります。このままさらに下げられればいいと思っています。

■鎌田委員長
川﨑委員お願いします。

■川﨑委員
恵山病院に関しては,想定の範囲内と思っています。入院患者の確保に関しては,市内の病院が満杯になるとこちらに紹介が来て満杯になる。恵山病院の患者数が減っていくと,市内の病院も減ってくるという関係があります。地域の中でベッドを満杯にすることが難しい,ということがひとつの課題だと思っています。外来については,人口減少と共に減ってきます。高齢化と共に亡くなる方も増えてきています。今後,一定程度は高齢化に伴う医療需要はあると思いますが,将来的な病院の役割を見据えてダウンサイジングをしていかなければならないと思っています。
また,立地が悪く塩害の問題があります。建物の補修を考えていかなければなりませんが,費用をどうやってひねり出していくかが今後の問題になってくると思います。

■鎌田委員長
伊藤委員,今回函病は8億黒字になったということですが,いかがですか。

■伊藤委員
驚いたのが,入院稼働率が非常に高稼働で,急性期で95%くらいなのは非常に至難の業です。すばらしく頑張った成果だと思います。

■鎌田委員長
高橋委員お願いします。

■高橋委員
職員の皆さんが頑張ってこのような成果が出たと説明がありましたが,こういった時に,特に頑張った職員を表彰することがインセンティブになると思います。そういう仕組みはお考えではありませんか。

■氏家委員
執行部でもインセンティブをどうするか話し合っています。来年度から始めようと考えていますが難しいです。経営だけの問題ではなく,患者さんに対して心地の良い対応をすることや,他の病院からの診療依頼を断らないのも大事。どういうものでインセンティブにするか,院長をはじめとして検討してもらっています。

■高橋委員
最終的には評価につながるような形にしたら良いと思いますが,一番簡単なのは表彰してあげることだと思います。ホームページに載せるなど,それだけでも誉めてもらった人は嬉しいと思うはずです。

■鎌田委員長
その人がしたことは誉めるべきであるという意識を持つべきということですね。

■高橋委員
周りの人も見ていると思いますので,意識改革には非常に重要なやり方だと思います。

■鎌田委員長
森下委員いかがでしょう。

■森下委員
各科の先生の参加のもと,局長,院長,副院長,事務,看護局の上層部とともに,ミーティングを開催しています。過去3年間の実績を出して,増えてきているところには氏家委員から頑張っていると褒めていただいています。医師も看護師も実績の増加をグラフで実際に見ると嬉しく思います。ミーティングは去年の秋から始めて,今年もやっています。全員に見える形で表彰するのはすばらしいアイデアですので,今後,検討したいと思います。

■鎌田委員長
パブリックセクターの人事や給与体系は,なかなか変えられません。民間企業と違って,優秀な人だから抜擢しようとか,給与を上げることは出来ない。出来ない分だけ表彰などで名誉を上げるのは非常に良いかもしれません。ぜひ考えてみてください。

■高橋委員
もうひとつ質問ですが,材料費の話で医業収益に対する割合がありますが,材料費はコストですよね。コストの中に占める割合を書くべきではないかと考えますが,なぜこのようにしているのでしょうか。

□熊木経理課長
医業収益に対する材料費の割合ですが,いわゆる原価率を表しており,例えば100円のうち50円が材料費だとすると,そこを下げられれば利益につながるという考え方がございますので,それを踏襲しております。

■高橋委員
コストを減らす話をしているので,従来これだけかかっていたものを,これだけ安くなったと言った方が判りやすいと思いますが。

■森下委員
医療には必ずお金がかかるので,収益を増やすと材料費も増えます。何も使わずに医療は出来ませんので,比率で表した方がより正確だと思います。例えば,2億円収入が増えたのに対し,増加分に対して0円で医療は出来ません。必ず注射を使ったり,薬を出したりしなければなりません。収入が増えると材料費が増えますので,この比率で表した方が前年などと比べたときに,より正確であるということでこの数字にしています。

■高橋委員
コストに対してどれだけの割合なのか,という風にしたほうが良いかと思いまして。従来はこうだったのが,こうなりましたと。これはこれで良いのですが。

■鎌田委員長
そういう数字も見ていきましょう。
斉藤委員いかがでしょう。

■斉藤委員
この結果をどのように続けていくか,方法論などお聞かせ願いたい。

■森下委員
新規の入院患者数を増やすということと,医療材料費を下げるというこの2つに尽きると思います。入院患者に関しては,函病は敷居が高い,上から目線,そもそも患者を診る気がないなど,院長になってから色々なことを色々な方面から言われました。それではいけないということで,取り組みをしています。
1つ目は外来に関して,紹介をしやすくするために自動枠という,よその病院から患者さんを紹介された場合は,当該科にいちいち確認しないで,予約してしまうということを行っています。全部が出来ているわけではありませんが,今年の2月にどれくらいの時間で予約を決めているか調べた統計では,85%が2時間以内に紹介先に返事出来ています。当院にかかりやすくするということです。
2つ目は,救急などの場面で,基本的には他の医療機関から紹介を受けたものに関しては,手術をやっているなど仕方がない理由がなければ原則受けるということで,患者さんを増やそうとしています。
もう1つは,13ページを見ていただければ判りますが,②の他病院への医師等の職員派遣があります。平成28年度は123件でしたが,平成30年度は279件と倍以上になっています。こちらから地域の方に出向いて行って,うちの病院に来て治療をしたほうがいいという患者さんがおられれば連れてくる。こういうやり方でも,患者さんを増やしていこうと考えています。
コストに関しては,去年の4月から共同購入を始めましたが,4月から9月は十分ではなく,削減はそれほど大きくありませんでした。10月から3月にかけては十分機能し,共同購入の本部があるのですが,優秀病院ということで表彰を受けています。これが今年の4月から十分に機能すればその分,昨年より多く下げられるのではないかということで取り組んでいます。

■鎌田委員長
紹介,逆紹介率も上がりましたね。

■森下委員
人間同士の関係ですので,こちらから患者さんを紹介しなければクリニックなどから紹介されるわけがありません。
先程言い忘れましたが,うちの病院は救急医療が非常に充実しており,北海道ではずっと1位でしたが,2018年に北日本で一番設備などが充実している,患者さんを受けているということで1位になりました。救急医療の充実で皆さんがいつでもある程度のレベルの医療にかかれるという水準を維持しております。

■鎌田委員長
熊谷委員いかがでしょう。

■熊谷委員
2年連続で黒字というのは,一般企業でも難しいことです。かなりご苦労なさったのかなと思っていますが,これを継続していただければ皆さん喜ぶと思います。今年度は給与カットしなくても黒字ということを目標にしていますが,当たり前です。働いた分だけ報酬を支払われなければならない。それはきちんとやっていただきたい。
職員との意見交換,ざっくばらんになさっているということで,大変すばらしいと思います。どのような会社でも意思の疎通がなければプラスの方向には向いていきません。これも継続してやっていただきたいと思います。
1ページの上の段ですが,入院中の患者さんに対するリハビリテーションを外来で行っているので,外来の患者数に入っているということですが,説明されないとわからないので,出来るのであれば分けていただいた方が判りやすくなると思います。

■森下委員
熊谷委員のおっしゃるとおりで,入院中の患者さんが外来でリハビリを行っているという形はわかりづらいので,今年度から外来患者数から除きます。
職員との意見交換をお褒めいただきましたが,私たちは新米管理部門なので,職員の意見を聞かないとやっていけないということがあります。皆さんから貴重な意見をいただいて,教えていただいているというのが実情です。今年も同じですので,この意見交換は続けていきたいと思っています。

■鎌田委員長
最前線に立っていらっしゃる看護師として,益子看護局長いかがですか。

□益子看護局長
29年度,30年度を比較しますと30年度の入院患者数は非常に多くなっております。看護師としましては,かなり頑張ったと評価しております。ボーナスカットがありまして,危機意識が非常に高まったのではないかと思っております。収益的なところに関する意識が師長も高く持っていると感じておりました。看護局としても努力しつつも,収益を上げていかなければならないという意識で,患者さんとの関わりを持ったと思っています。

■鎌田委員長
これがまた1年でも持続出来ればという事です。色々な要因について各委員からありましたが,基本的には比率ばかり見るのをやめて,患者さんを診る,患者さんを受け入れるようにしたということもあると思います。氏家委員と最初にお会いしたときに,びっくりしたことがあります。この病院にはすばらしい人材がいる。この病院にはすばらしい設備がある。これだけの物がそろっていて黒字にならないわけがない。黒字になるでしょうとおっしゃった。我々には,赤字だという意識がありました。それが,これだけすばらしいものがそろっていれば,やれば出来るとおっしゃったことが,現場で働く皆さんにとって意識改革だったかもしれない。それがするすると進んでいくうちにこういう成果が出たのかもしれない。
先ほど小さい紙をお配りしました。ジョン・コッターというハーバードビジネススクールの名誉教授です。日本でも翻訳された本がたくさん出ていますが,彼が比較的初期に,企業変革をするときのステップ,ロードマップとして示したものです。第1から第8まで8段階で示しています。第1段階は危機意識を高める。第2段階は変革推進チームを作る,という具合にステップになっており,第3段階は適切なビジョンを掲げる,第4段階はそのビジョンを周知徹底する,組織の皆が共有できるようにする。第5段階に自発的な行動を促す。ここまで出来たところで第6段階に短期的な成果を実現する。短期的なといっているのは,本当の改革ではなくても,やれば出来たということが目の前に現れるような成果を上げられれば,改革は持続し深めることが出来るというものです。第7段階で気を緩めない,第8段階で変革を根づかせるということです。
今回,函病が黒字になったのは,短期的な成果を実現するというものが実現できたということではないかと思っています。前のステップがまだまだだという声もあるかと思いますが,やれば出来るということを共有するためにも,成果が上がったということを皆でお祝いしてもいいのではないかと思います。時系列でいくと,危機意識を高める,賞与カットがこれに当たります。変革推進チームを作る,これは局長,院長,副院長が新しくなったこと。適切なビジョン,それを周知徹底するというのは,患者さんを診るとか,地域に貢献するとかビジョンは色々ですが,こんなにすばらしいヒト,モノの資源があって,やれば出来るということがビジョンだったのかもしれない。そして短期的な成果が上がったということで,本当に良かったと思います。今後はどうすれば改革をいとわない組織にしていけるのかということが課題かと思います。短期的な成果があると,嫌だとか大変だという意見も納得してもらえるようになっていったと思います。マンパワーとしては一番大きな看護局である益子局長は大変苦労なさってご尽力されていることと思います。成果が皆に受け入れられるという良い循環になっていけばいいなと思っています。
現場の声はどうでしょうか。こういった成果,あるいは成果に至る過程で。

■森下委員
達成感は職員一同持っていると思います。

■鎌田委員長
黒字になったと皆さんに情報公開していますか。

■森下委員 
もちろんしています。

■鎌田委員長
先ほど,要因がいくつかあるとのことでしたが,本当に良い方向に進んでいるんですね。

■氏家委員
私もずっと函病にいたわけではないのですが,雰囲気は去年とは変わっているのではないでしょうか。各部署での自主的な考え方,単に経営を改善するだけではなく,医師と看護師,また他の部署が協力し合うということが出来ているような気がします。これまでは,医者がものすごく強いように感じましたが,話し合いが出来るような土壌が出来てきていると思っています。色々な考えを色々な人が持っていますし,それが大事だと思うので,同じ考えを持つ人ばかりが執行部にいるのではなくて,それぞれの視点で色々な意見を言うのが大事です。それを吟味して受け入れて,どの方向がいいのかということを皆さんの意見を聞きながら,私または森下委員と一緒に決めていこうと考えています。
また,森下委員のキャラクターがすごくフランクで,相談しやすく非常に良いと思います。佐藤副院長は,看護師が各部署の中間的なコネクションになっていて,その分しわ寄せが来ましたので,去年から看護局と一緒に業務改善を進めてもらっています。成瀬副院長には時間外のことや,有給休暇などの労務管理的なことをやってもらっています。中西副院長には庶務的な,患者サポートセンターや外来の改革,病床管理などを色々なチームと一緒にやってもらっています。非常に有能な人が集まっていて助かっています。

■鎌田委員長
市の財政にとって,市民にとってすごいことだと思います。毎年20億もかかる存在だったのが,8億生み出した。私は公立病院だから黒字である必要はないと思っています。プラスマイナスゼロで良い。繰入をもらって,特殊なことをやるのであれば,若干赤字もありうる,それだけ地域に貢献しているのであれば。コストが削減出来て,患者数が増えて,プラスになればすばらしいことです。
事務局はどうですか。

□桐澤管理部次長
鎌田委員長からいただいた資料を眺めていましたが,確かにこういうことをやってきたと思います。事務方でも氏家委員からチームを作ってくれないかと依頼され作りました。それを中西副院長などと案を練りながら短期的な成果に持ち込んでいったと思います。今は少し気が緩んでいるのではないかと思いますが,今後もそのようなことが無いように,事務方も継続的に改善を重ねてまいりたいと考えております。

■鎌田委員長
資料は参考になるかと思ってお配りしましたが,危機感を持つ,意識を持つだけではなく,皆で共有する。自発的な行動はまだまだ浅いと思います。一巡,二巡とぐるぐる回していくことになると思います。

■高橋委員
口で言われたことを報告書にしていただいたほうがいいと思います。せっかくマスコミの方にも来ていただいているので,市民にすごくアピール出来ると思います。今の資料は結果しか書かれていないので,どういうことをやったかピックアップして,どういう組織で,どういうことを検討してこういう成果が出たという風にしていただけるとわかりやすいと感じました。

■鎌田委員長
典型的ないつもの資料ではなくて,そういうものを出すのはリスクがあるかもしれませんが,取ってしかるべきリスクだと思います。

■高橋委員
業務の効率化という意味ではIT化は絶対離せないものですが,この辺の取り組みはどのようになっているか教えていただけますか。

■氏家委員
1つは看護業務のIT化をさらに進めることです。ナースセンターに端末が少なく,次の人が入力出来ないという事があるので,ベッドサイドで記録が出来るようにすることです。コンピューターの使い方も問題がありました。10年位前に電子化されましたが,紙でやっていたものを捨てられず両方を使っていました。両方使うと両方の労力がかかるので,紙ベースのものを極力減らすということをやってきて,ほとんど無くなってきています。最初のうちは苦労がありますが,効率化されていくと思います。IT化が効率化を進めるために必要だと思います。
事務系は,ものすごく書類への印鑑が多い。特に院長が多かった。例えば30人が印鑑を押して最後に来る。果たしてこの業務に30人必要なのかということもあるので,それらも管理部長を中心として削減しています。メーリングリストで回せるのであればその方がいいので変えています。高橋委員にはぜひご協力いただいて,教えていただければと思います。

■高橋委員
未来大学には病院システムなどの専門家がいますので,利用していただければと思います。聞いたところによると,既に何かやられているのではありませんか。

■氏家委員
未来大学は医療のことを研究していただいており,それを我々が見て評価することはあります。1年で終わるのではなくもっと継続的にやって,臨床の場などで使えるようになっていければ。いいものがあると思っています。

■高橋委員
授業がありますので1年間チームはあるのですが,毎年やっています。継続して積み重ねていきますので利用していただければと思います。リスクがあるような,チャレンジングなことでも,全部いっぺんにやることは大変ですが,ある部署やある所だけで実験的にやってみることは簡単に出来ますので,上手く大学を利用してください。

■氏家委員
去年,学生の報告を見て,続けていくとモノになりそうなこともありましたので,またご支援いただければと思います。

■鎌田委員長
システムといっても割り切った機械的なシステムではなく,ファジーな捕らえきれないものをいかに捕らえるか,という考え方が柱にあるのだと思います。人間や医療にすごく親和性があると思います。
今回起きたことは,革命的なことだと思います。ただ,あえて言えば,気持ちの革命だと思います。だめだと思っていたのが,やれば出来ると氏家委員に言われ,やってみたら本当に出来るという思いが現場に働いたのではないでしょうか。看護師の方々も本当に大変だったと思いますが,仕事の削減,見直しも大事だと思います。この革命を根づいたものにすることがこれから大事な点かもしれません。氏家委員と話しているとたくさんアイデアをお持ちのようです。期待しております。最後に氏家委員,お願いします。

■氏家委員
皆さんの叱咤激励のおかげで結果がこのようになったと思います。吉川局長,木村院長がやってきたことは決して無駄ではなく,コストカットなど我々に示してくれました。それが無ければ同じような過ちを繰り返したかもしれません。それを続けたおかげでこのような結果が出たと思います。鎌田委員長がおっしゃったとおり,我々自身も,ここをこう変えたから大丈夫だと思っていません。誰かがやったからというよりは,それぞれの人達がそれぞれの部署で頑張ってくれたから出来たので,しっかりとしたものにしていきたいと思います。改善できるものはまだありそうで,それがたくさんあるということは未来があるということです。そういう面では,我々もやりがいがありますし,職員の皆さんもやりがいがあると思います。

■鎌田委員長
皆さん本日はありがとうございました。

□熊木経理課長
ありがとうございました。次回の委員会は令和元年度の第1四半期の事業実績等を議題といたしまして,8月の開催を予定しておりますが,皆さんには改めましてご案内させていただきたいと存じます。
以上をもちまして本日の委員会を終了させていただきます。誠にありがとうございました。

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