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平成27年度 第4回
函館市病院事業経営改革評価委員会議事概要

■日時:平成28年2月22日(月) 15:00~16:36
■場所:市立函館病院 2階講堂
■出席者:岩田委員長,鎌田委員,熊谷委員
吉川委員,木村委員,泉山委員,藤田委員
■事務局:本間庶務課長,田中経理課長,野呂医事課長,
船木医療情報企画課長,福井恵山病院事務長,佐藤南茅部病院事務長

平成27年度 第4回
函館市病院事業経営改革評価委員会議事概要


■日時:平成28年2月22日(月) 15:00~16:36
■場所:市立函館病院 2階講堂
■出席者:岩田委員長,鎌田委員,熊谷委員
吉川委員,木村委員,泉山委員,藤田委員
■事務局:本間庶務課長,田中経理課長,野呂医事課長,
船木医療情報企画課長,福井恵山病院事務長,佐藤南茅部病院事務長

 
1.開 会

□本間庶務課長
 本日はお忙しいなかお集まりいただき,ありがとうございます。ただいまより平成27
年度第4回函館市病院事業経営改革評価委員会を開催いたします。
 本日,伊藤委員,東福委員,加藤委員が公務により欠席となっております。
 それでは,議事に入らせていただきます。岩田委員長,よろしくお願いいたします。


2,議 事

■岩田委員長
 お忙しいところありがとうございます。私が開催日時の方で無理を申し上げ,欠席が
増え申し訳ありません。本日の議題に沿いまして,次第を進めたいと思います。まずは
函館市病院事業の事業実績(12月末)について,事務局から説明をお願いいたします。


□資料に基づいて田中経理課長説明
 ・平成27年度函館市病院事業の事業実績(12月末)


■岩田委員長
 加藤委員が欠席ですが,木村委員の方から。
 10~12月かなり良かったという説明がありましたが,何か意識的にこういうことをやっ
てこういう結果が出た,ということはありましたか。

■木村委員
 患者さんを入れやすい体制になってきたということが一番だと思いますが,特別なこ
とを何かしたわけではありません。

■岩田委員長
 ということは今までもできたことだということですか。

■木村委員
 そういうことになりますね。入院決定している患者さんと入院予約している患者さん
は,入院している患者さんの数に関係なく同じようにいます。7~8月はお盆などで毎年
少ない月ですが,4~6月は前年度の影響があって,閉鎖している病棟もありました。

■岩田委員長
 ということは10~12月が本来の実績というか,それに近いということですか。

■木村委員
 10~12月は,本来の実力,平均より頑張ったと思います。後で数字を出しますが,25
年度の一番入っていたペースよりも患者を入れていますから。かなり少ない成績から標
準に戻ったというよりは,平成25年度より多いペースになった,ということです。

■岩田委員長
 わかりました。
 では恵山病院から。

■泉山委員
 患者さんの数ですが,40台の前半から40台の後半に若干増えました。冬になり熱の出
る方が多く,それに伴い食欲もなく脱水になる方がおられます。前回,函病からの紹介
患者さんが少ないというお話をさせていただいたところ,少し増えました。
 患者さんを増やすことも重要ですけれども,職員の確保もさらに重要と思います。定
年退職が今年2名,定年1年前の退職が3名で計5名です。正職員の定数が39名ですから,
1割以上になります。ハローワークなどで募集していますが,事務系は委託と臨時職員
で,看護師はOGの方に臨時で入っていただいて,なんとか対処しております。

■岩田委員長
 人の話が出たのでお聞きしたいのですが,函病では主に看護師さんが正職員と臨時職
員で約65人減っているということで,適正な数というのはどのくらいなのでしょうか。

■木村委員
 7:1の基準を満たすだけであれば満たせるが,加算を取得するなど,機能をちゃんと
発揮するためには足りない,という状況です。産休,育休も多く,函館市には貢献して
いると思います。企業の中では,職員のお産の比率はもの凄く高いと思います。

■岩田委員長
 結論としては,現在のこの数でも行ける,ということでしょうか。

■木村委員
 最低限は維持しています。しかし機能アップ,例えば,ICUやECUの病床数を増やした
い,あるいはもう少し高度な病棟を造りたいということはできません。病院としては
ICUを明日にでも増やしたいのですが,それには足りない。ですが今の機能を維持する分
にはいける。そういう病床を増やすことが収益の改善に結びつくことははっきりわかっ
ていますが,そこに人を回してしまうと一般の病棟や外来が回らない。

■岩田委員長
 最低何人かは取りたいけれども,適当な人がいないということですか。

■木村委員
 人が取れないという以上に,教育が間に合いません。

■岩田委員長
 ということは,来年度にかけての予定は今どうなっていますか。

■木村委員
 ICUを2床増やしたい,ECUもささやかですが2床増やしたい,という計画を立てていま
す。

■岩田委員長
 人件費というのは非常に高いものなので,これだけ少なくてもできるのであれば,と
少し思ったもので。

■木村委員
 そこのところの人数は,稼働することによって収益を増やすことができる人件費です
が,トータルであれば話は別です。

■岩田委員長
 ある程度そのあたりの数を見ながら調整はされているということですね。

■木村委員
 はい。一般の自治体病院に比べたら少し多いですが,担っている機能から考えればそ
れほど多いわけではないし,人が多すぎて人件費倒れするような数ではありません。

■岩田委員長
 では委員の方から。

■熊谷委員
 函館病院の件ですが,材料費が思ったよりも増えた,高額の医薬品を使ったからだと
いう説明がありました。前回の会議の中で後発医薬品の使用率についてお聞きして,今
後はもう少し後発の割合を増やしたいというお答えがありましたが,その割に高額薬品
が増えているというのは,どういうことなのでしょうか。

■木村委員
 後発に関しては,診療報酬の中で採用の割合でランクがついて,現在は上から2番目
のランクですが,4月からの診療報酬改定では,一番上のランクになりました。ただ後
発は何年か経って特許が切れた薬です。高額な新しい薬がどんどん開発されて,そうい
う薬をたくさん使わなければならない状況です。薬の問題は,いくらで買うか,どれだ
け使うか,何を使うかという問題のミックスなので,後発に切り替えが進んだからどん
どん下がるというわけではないですし,高い新薬を使ったから増えたという説明だけで
も,全く間違いだと思います。全体の使い方です。

■熊谷委員
 南茅部病院の場合,後発医薬品を割と加藤院長は使いたがりません。函館病院と比較
して,治療の方法がまるきり違うということも理解はしますが,今後は,使えるもので
あれば,後発を使うことで材料費を抑えていくことが収益にもつながると思います。私
も院長先生にかかっていますけれども,後発はどうですかと聞くと,ちょっと不安な部
分もあるのでと言われています。函病では可能な限り後発を使うというのであれば,同
じ系列の中で,南茅部病院もそういう方向でやれないものでしょうか。

■木村委員
 私が答える立場ではないかもしれませんが,価格の問題も,大きくなるほどスケール
メリットがあるので,病院局が一括して買えればいいと個人的には思います。

■岩田委員長
 今は一括ではないのですか。

■木村委員
 函病が後発に切り替えていても南茅部は切り替えていないということはあります。

■岩田委員長
 病院局としてはどうですか。

■藤田委員
 病院局とすれば基本的には一括ですが,それぞれの病院でこの薬を使うというものは
ございますので。

■岩田委員長
 買う窓口は一つですがオーダーは別々ということですね。それはやっぱり難しいこと
なのでしょうか。

■鎌田委員
 基本的にどの病院でも使う医薬品というのはないんですか。そういうものだけマーク
して共通購買に移行するとかはできないのでしょうか。

■吉川委員
 薬剤材料比率に関しては,恵山,南茅部は収益が上がっても比率が上がる構造にはなっ
ていないので,もちろん検討はしますが,南茅部で先発品を使ってもそれほど影響はあ
りません。函病では後発品の比率をかなり上げていますが,現場で使う薬品の種類が,
どちらかというと抗がん剤のような新薬の比率が大きいので,薬剤材料比率があがると
いうことです。全部後発品が出れば別ですが,そうはなっていませんので。
 もう一つは,後発品の価格はかなり値下げできるんですけれども,新薬は値下げがそ
れほどない,ということで利益率が下がります。そういうことでも材料比率は上がりま
す。

■木村委員
 説明してしまった方がいいようですね。本日配付した資料をご覧ください。

■資料に基づいて木村委員説明

■岩田委員長
 では,流れから28年度予算の説明をお願いします。


□資料に基づいて田中経理課長説明


■岩田委員長
 続けて木村委員から資料の残りの部分の説明をお願いします。

■資料に基づいて木村委員説明

■岩田委員長
 はい。今の説明で何かご質問ありますか。

■鎌田委員
 予算のお話がありましたが,事務局から説明があった資料ですが,6ページ,材料費
の10~12月,去年と比べて2億くらい増えていて,一方で2ページ,予算と比べて4億増
えています。まず去年と比べて増えている大きな要因は何でしょうか。

■木村委員
 明らかに入院件数が増えていますから,そこは増えると思います。資料には去年の手
術件数は出ていませんが,10~12月は手術件数が多めに推移しているということもあり
ます。

■鎌田委員
 ありがとうございます。次に木村委員の資料で,11ページですが,処置手術料は12月
が高いですね。4月以降順調に増えているようです。一方で13ページの手術件数をみる
と,件数自体は跳ね上がっているわけではありませんが。

■木村委員
 そうですね。手術件数のピークは平成25年度,全身麻酔ですと24年度ですから,24,
25年度に比べるとちょっと減ってきていますけれども,12月の手術件数は増えています。

■鎌田委員
 手術の単価は以前に比べて高くなっているのでしょうか。

■木村委員
 それも若干あると思います。ただ,それほどべらぼうに上がっているわけではありま
せん。
 一日単価の内訳のところは,1回の入院が100万円だったとしても,10日間入院してい
れば10万円だし,20日間入院していれば5万円です。どうみても無理な患者さんを帰す
のは困りますが,病院からみれば入院期間を1日でも短くして,それでベッドが空くの
であれば,別の患者さんに入院していいただくか,ダウンサイズしてベッド数を少なく
するのかのどちらかが正しい解答になります。

■鎌田委員
 1日単価で行くと,手術料も日数で割るわけですから,日数が短くなれば収入は上がっ
てくるわけですね。

■木村委員
 そうです。数字としては。

■鎌田委員
 ありがとうございます。
 それから予算の数字ですが,事務局から説明があった27年度予算で,6ページの入院
収益は対前年2億3,800万円増,一方で2ページの対執行計画では5億2,300万円落ちてい
ます。去年より頑張ったけど予算より少ない,という話でしょうか。
 材料費についてみると,対前年で1億4,400万円増えている。これは高い薬を使うよう
になったということでしたが,2ページの対執行計画では6億3,200万円増えています。
これについてはどうお考えでしょうか。

■木村委員
 27年度は思い切り絞ろうと思ったが,達成できなかったということです。予算は31.5
%と非常に少ない率で,思い切り絞ることができないかと考えましたが,実行できなかっ
た。色々な要因があり,高い薬もそうですが,全体の使い方の要因の方が大きいと思い
ます。

■鎌田委員
 同じ薬をより安く入れるという話題と,より高度な医療をやるようになったから,単
価の高い薬を使うようになったというのは別問題です。後者はより進めるべきですが,
前者は別の世界の話です。
 28年度予算ですが,事務局資料の一番右端のC-B欄,27年度との比較で,入院収益で
は8億上回り,材料費で4億5,000万円下回るという,ここは予算を盛りすぎていませんか,
というご質問です。

■木村委員
 今年度どこで落ち着くかはまだわからないですが,材料比率は36~37%だと思います。
事務方から出ている数字は37%です。コンサルから出ている日本中の病院の平均は,標
準ではなくて平均ですから,もの凄く絞っているところも入れて平均すると,当院は5
億円くらい削れるはずと指摘されています。ただ先程お話ししたように,それでは削り
すぎだと思います。患者層の問題だったり,救急の問題もありますので,2%で3億2000
万円程度は何とか頑張りたいと思います。
 もう一つは,分母が少し大きくなります。今回の診療報酬改定は,薬価は下がり,診
療報酬本体は上がっていますから,分母が増えれば,分子が減らなかったとしても比率
は下がる要素があります。厳しい数字ですが,去年の31.5%という数字に比べれば達成
の可能性は高い。大きな赤字が2年続くわけですから,歯を食いしばってやっていただ
くしかない数字だと考えています。全く,100%無理な数字ではないと思っています。

■鎌田委員
 木村委員のお話を聞いておりますと,地域に必要な高度急性期,収入減でも高度急性
期に特化することで,単価を上げ,稼働率を上げ,コストカットをやれるだけやって,
ということですよね。単に材料費だけが悪者ではない,ということだと何となく思いま
すが,一方で予算上帳尻を合わせることが,私はあっても良いことだと思うのですが,
そういうことが皆さんのやりたいことの制約になりはしないでしょうか。

■木村委員
 一番大切なことは,この地域で当院が担わなければいけない医療・役割,地域で賄え
ない部分をなくすることが自治体病院の仕事ですから,そこを切り捨てて黒字になると
したら,自治体病院としての意義が全くないと思います。民間では担うのが困難だが地
域に必要な医療はしっかり提供する。いくら不採算であってもそこは譲れない。職員に
は今まで以上に頑張ってもらう,働き方の問題や研修の問題もありますが,頭の構造を
切り替えてもらう,等を求めることになると考えます。28年度1年は我慢して頑張って
下さい,このままでは地域医療を担い続けられない,というメッセージを職員には出さ
なければならないと考えていますが,つぎ込まなければならないのにつぎ込むのをやめ
るとか,こんなことには耐えられないでしょうということにはならない予算だと思いま
す。

■岩田委員長
 はい。説明を聞かせていただいて,私の方から2件。一つは,患者さんに関する色々
な話が出ている中で,患者さんを選んで自分たちの一番良いところにもってくる,本当
にそういうことが病院としてできるのかということです。もう一つは,地域における公
立の基幹病院としてやらなければいけないことはやる,その結果としての赤字は赤字で
よいのかどうなのか,ということです。その2点についてどうお考えですか。

■木村委員
 去年,今年と赤字ですが,その前の4年間しっかり黒字を出していますから,不採算
部分が全部補てんされていないことは明らかですが,収益が取れる分野で不採算部分を
埋めていくということです。どんなに頑張っても埋められませんということになったら,
考え方を変えざるをえませんが,今の形でまだ頑張れると考えています。もう一つは,
確かにどこの病院もどういう患者さんを診るかは大問題です。地域医療構想が検討され
ていますが,急性期の患者さんをどの程度シェアしますかというなかで,今言っている
数はそんなに無理筋ではないと考えています。2025年までの10年であれば,患者さんは
減らないというデータは出ています。役割分担をして,いろんな患者さん,全ての患者
さんを診るという形から卒業しなさいというのが国のメッセージです。函館市民が本当
に理解しているか,望んでいるかはわかりませんが,高度急性期,急性期の患者さんが
いないということはないと判断しています。

■岩田委員長
 そういうことであれば,26~27年度は色々な理由があるとしても突如赤字が出て,28
年度は新規の患者さんを確保すると書いていらっしゃいますが…

■木村委員
 新規ということではないと思います。入院の件数は10月からの実績より少なめに見て
いますし,外来患者も12.5%減らしていますので,患者を今よりたくさん診るという予
算ではありません。

■岩田委員長
 26~27年度とどこが変わって若干ながら黒字になるのか,数字上の目標値に十分なエ
ビデンスがあるかどうかが,頭の中で整理がつきません。

■木村委員
 収入は診療報酬の本体がプラスになっているのと,今まで取れなかった加算を取る準
備をしてきて取れるようになるというのがあるので,若干のプラスマイナスはあるでしょ
うが入院は大丈夫だと思います。件数に関しては今までの実績なみの件数です。単価に
関しては少し高いですが,診療報酬改定を考えればいけると判断しています。外来に関
しては逆に収入が減っても外来を減らしたい。もし,仮に20~30%外来を減らせれば,
入院の診療形態が明らかに変わりますから,そうできた方がはるかに病院の収益にとっ
て良いと考えています。

■岩田委員長
 細かい話になると,外で憶測だけで話してもしょうがないので,来年の結果を見るし
かないですが,診療報酬の改定を含めて計算するとこうなる,ということですね。

■鎌田委員
 赤字予算はけしからんと岩田委員長がよく仰るところですが,私はいいと思うんです
よ。今回の事務局が出した資料でも,6ページの実績ベースの比較で見ると,着実に改
善されています。木村院長がここ数年間努力を積み重ねてこられたのが数字になって出
ているのではないかと思います。予算比で良かったとか悪かったというのは,結局予算
をどう作るかということでしかありません。

■岩田委員長
 では私の考え方から言いますと,改革プランを始める時のことを常に思い出すのです
が,累積の赤字をどうするのかということを考えなければいけない。去年,今年と赤字
が出て,同じような改革プランをやらないようにするにはどうしたらいいか,というこ
とを考えなければいけません。何年か後には,という目標をたてて欲しいということで
す。

■木村委員
 方向性は,国が一つのゴールとしている2025年の5年くらい前までには,高度急性期・
急性期か,高度急性期の看板を下ろしてやるか,方向性をはっきりさせる。黒字にする
ためにはそのどちらかしかないと思います。中途半端な病院は赤字になります。ですが,
我々がこの地域で高度急性期の看板をおろして,回復期や慢性期をやることは,先程言っ
たように民間施設がたくさんありますから要求されていない。自治体病院として意味が
ない。
そうすると経営的に成り立つ形で維持できるのは,高度急性期・急性期病院としてやっ
ていくしかないと思います。地域としても必要なのはその分野で,例えばドクターヘリ
に代表されるような事業は民間では厳しいです。
 そういうことを踏まえた上で,大雑把に私が考えているのは,予算があって,±1%,
200億の予算であればプラス2億からマイナス2億まで動くのはしょうがない。全体とし
てその幅の中で経過すればと思いますが,2年連続大きな赤字を出した病院が,3年目に
頑張ろうというときに,予算が赤字ではダメだと考えます。今年こそはどんなことがあっ
ても黒字だという意思表示をしなければダメだと思います。

■鎌田委員
 あるいは今岩田委員長が仰ったように,予算は赤字であっても3年目にはこう,5年目
には黒字というような中期計画を作ればよいのではないでしょうか。

■岩田委員長
 次期改革プランを作らなければならないという話を聞いていますので,その時に急性
期の病院を維持するとしても,ダウンサイズでやるのか,という見方をしなければいけ
ないところに来ていると思います。それも含めて,病院のあり方を作った上で,向こう
何年かの生き方を決めて,それに見合った年度の予算が見えていれば,1年1年のことに
ついては言うことはないと思います。
 ただ私が思っているのは,何年か前の特例債発行のような神風は間違いなくないと思
います。そういうことがなくてもいけるようにしておかないと,理想を目指して積み上
げていってうまくいかなければ,税金に転嫁されるわけですから。

■鎌田委員
 役所,官公庁の病院ですから,翌年度の予算にセンシティブになります。中期計画に
コミットすることがなかなかできないわけです。我々に必要なのはそれかもしれません。

■木村委員
 お金の使い方で,何年か後にはこういう病院になりましょうというときに,例えば5
年計画の予算の使い方ができれば全然違うと思います。

■岩田委員長
 私が大学にいたときも単年度予算なわけです。単年度予算でやっていると長期的な投
資ができない,やはり公立の病院であっても,そのあたりは3~5年のスパンで見ながら
予算が組めるような,そういう体制にもっていかないとうまくいかないのではないかと
私は思います。

■鎌田委員
 こういう委員会で中期計画を作って,みんなで揉もうという話で,自治体自体がやる
わけではないですから,むしろ可能だと思います。自治体は地方自治法の建前からでき
づらい,だからこそ逆にこういう委員会があって,中期計画をきちんと作って,少なく
とも今の経営者や委員がちゃんとコミットメントするということは有りではないでしょ
うか。

■岩田委員長
 そういう意味で3年後,5年後を常に頭に入れながら,単年度で折り合いを付けるしか
ないのかなと思います。

■鎌田委員
 アウトソーシングについてはどうお考えでしょうか。誰かがやらなければならない仕
事があるなら,アウトソースでコスト削減ができる。この間どこかの自治体病院の方と
話していたら,函館はアウトソーシングの仕方が少ないと業者は言っているという話が
ありました。そういったあたりもご検討いただければ。

■木村委員
 効率的にアウトソースするのはもの凄く難しいですね。一番基本はアウトソーシング
しなくても,自分たちが力を出し合えばできるんじゃないかということを,徹底的に検
討できているのかどうかと考えます。職種の隙間を全部アウトソースで埋めるのは,い
くらアウトソーシングが効率的だとはいっても効率的でない。私は結構民間病院に勤務
しましたが,隙間をうめようという意識の程度が民間と公立とで一番差があると感じて
います。アウトソーシングはその後の話です。

■岩田委員長
 はい。額が大きいので函病の話に終始しましたけれども,泉山委員はどうですか。

■泉山委員
 函病と恵山,南茅部では規模が全然違いますし,診療内容も全く違っているので,病
院局と括っていますけれども,基本的には別の病院という認識です。

■岩田委員長
 位置づけからいうと函病は函館圏の基幹病院,恵山,南茅部の地域には他の病院がな
いと聞いていますので,それはそれで中心にならなければいけないと思いますので,よ
ろしくお願いします。

■泉山委員
 もちろん地域の医療を担っていますので,頑張らなければいけないですけれども,い
かんせん人口が非常に減っています。年間100名,10年で1000名減って,恵山地区だけ
で今3000ちょっとです。今の規模を維持するというのは非常に大変なことだと感じてい
ます。

■岩田委員長
 函館市について言えば,人口はどんどん減っていくし,いつまでも患者は減らないと
いう話もないので,今のうちに考えておかなければいけないと思います。
 では寒いなか色々とありがとうございました。お願いが1件あるのですが,例えば28
年度予算の資料の2ページ,上の四角い桝の中ですが,これだけ読ませていただいても
わからないので,これとこれを鑑みるとこうだ,というように説明していただきたいと
思います。資料は簡単なほど良いのですが,簡単すぎて意味が伝わらなければ何もなら
ないので,そのあたりの作り方を考えていただきたいと思います。

■木村委員
 加算については,それぞれ年間いくらという数字があって,その数字の積み上げでこ
うなっています。

■岩田委員長
 皆さんと対等に話すには相当事前の勉強が必要になりますので,よろしくお願いしま
す。
 他に何かありますでしょうか。なければ会議はこれで終了させていただきます。では
事務局の方から。


□本間庶務課長
 どうもありがとうございました。次回の委員会は27年度の決算見込を中心として,6
月の開催を予定しております。皆様には改めてご案内させていただきたいと思います。
 以上をもちまして,本日の委員会を終了いたします。ありがとうございました。


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