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平成25年度 第1回 函館市病院事業経営改革評価委員会議事概要

■日時:平成25年6月5日(水) 17:40~18:45
■場所:市立函館病院 2階講堂
■出席者:岩田委員長,伊藤委員,鎌田委員,藤原委員,
     吉川委員,木村委員,印牧委員,渡辺委員
■事務局:秋元次長,本間庶務課長,根本経理課長,野呂医事課長,
     吉田恵山病院事務長,加我南茅部病院事務長

1.開 会

□秋元次長
本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。ただいまより平成25年度第1回函館市病院事業経営改革評価委員会を開催いたします。
開会に先立ちまして,皆様に2点ご報告申し上げます。委員のお一人である秋本委員から,評価委員を辞任したいというお話しがありました。ご本人の辞意が固いことから,委員長にも相談の上,これを了承することといたしましたのでご報告申し上げます。また,中林委員につきましては,本日公務により欠席となっております。
それでは本日の議事に入らせていただきたいと思います。岩田委員長,議事の進行をよろしくお願いいたします。


2,議 事

■岩田委員長
お忙しいところありがとうございます。今ご報告ありましたように,秋本委員の辞任がありまして,これから先どうするかということを事務局と事前にお話しさせていただいております。そのあたりの経緯と今後につきまして,事務局から簡単に紹介して下さい。

□根本課長
秋本委員におかれましては,南茅部地域にお住まいで,地域の皆様のご意見を伺いたいということでお願いしていたところであります。次にどなたにお願いするか検討をしていたところ,国が4月に改革プランの実績の調査,それから各病院長へのアンケート調査を行いまして,それを集約して,今後のプランの進め方について検討がなされている状況でございます。その結果によりまして,改革プランのあり方も変わってくる可能性がございますので,こうした国の動向を見定めた上で,皆様にもご相談させていただきながら,後任について検討して参りたいと考えております。以上です。

■岩田委員長
どうもありがとうございます。だいたいどのくらいで出てくるのかまだ見えていませんか。

■木村委員
まだしばらく出ないと思います。

■岩田委員長
次回,半年後はどうですか。

■木村委員
方向性は分かると思いますが,ペーパーにはなっていないかと思います。

■岩田委員長
では,本日の議題に入りたいと思います。本日の議題は,平成24年度函館市病院事業の経営実績についてです。事務局から説明をお願いします。


□資料に基づいて根本課長説明
・平成24年度函館市病院事業の経営実績


■岩田委員長
ありがとうございますと言いたいところですが,この資料は委員の方は初めて見るわけですよね。何を見て欲しいのかがわかりにくかったので,このページのこの表だけを見てくれ,ここだけは今回の報告で強く伝えたいところだ,というふうに言っていただけませんか。そこを補足していただければありがたいのですが。

■渡辺委員
ポイントを申し上げます。まず5ページの一番下の表です。平成20年から数字が並んでいますけれども,根本課長からも説明がありましたとおり,3病院合計で,平成22年度から黒字に転換して, 3年間黒字を維持しており,黒字基調がしっかりしてきた,これが1つめで,それからもう一つ,13ページの一番上をご覧下さい。市立函館病院の分です。平成24年度単年度では4億8,800万円の黒字となり,累積でも2億2,000万円の黒字に転換しました。累積で黒字になったのは平成13年度以来11年ぶりで,市立函館病院単体では累積で黒字に転換したことが,今回の大きな特徴と思っております。以上です。

■岩田委員長
はい。今の内容で質問なり意見を順次お伺いします。

■藤原委員
黒字になったということで良いことだと思います。ただ1点,函病は良くなってきているが,後の2病院については累積赤字が多くなっているのが気に掛かるところです。

■吉川委員
日本の医療政策では,この規模の病院の収支を合わせるのは難しい事情があります。人件費比率を下げれば改善されるところですが,不採算でも地域医療を提供するといった政策医療の部分もあるので難しいところです。私自身色々と考えていますが,地域にとって必要な医療の提供体制はどのようなものか,国保などの受療動向を把握して市と相談したいと考えております。

■藤原委員
恵山病院は外来患者が減ってきていますが,旧市内から送迎バスがすごく入っています。送迎バスがどんどん来れば,患者数がますます減る可能性があると思うんですが,その辺をどう受けとめていますか。

■吉川委員
地域の医療は,日中は遠方まで外来で行ける,夜だけ何とかしてほしい,という状況がずっと続いています。恵山病院はうまくいっている方です。療養病床にして,透析など都市部から転院する患者さんを受けて経営を維持し,夜の急患を診ましょうというスタイルで,理想的と思っています。日中の外来患者数を増やして,そこから入院患者を増やすという考え方は,過疎地域ではもう無理です。南茅部病院はそういうやり方を続けている側面もありますから,そこをどうするかが課題です。

■伊藤委員
吉川委員の説明のとおり,元の町立病院が急性期の医療をやって収支を合わせるというのは,おそらく制度上も無理ですね。療養に徹すれば赤字にはならないでうまくいく。民間を見ても,急性期で四苦八苦しているところよりも療養の方が黒になっている。そこら辺を,いわゆる機能分化する,という方向で考えるべきだろうと思います。

■岩田委員長
構造的に,独立した病院を各々置くことが不可能になってきているのではないですか。病院局で3つの病院をまとめて運営する体制ができているのですから,函館病院の分室とか分院という形にして,人の交流も含めて一体化しようという検討はされているんですか。

■吉川委員
これは函館病院長との相談になります。今のところ,各病院の院長が独立して運営しています。そこが実は問題です。民間病院に対して国は,グループ化しなさいと言っていますが,それは公立病院も当然考えなければならないので,各院長,市と相談しながらそういう方向性をやっていかざるを得ないだろう,と考えています。

■岩田委員長
そういう選択肢もある,ということですか。

■木村委員
この改革プランにも再編・ネットワーク化と書いてあります。再編・ネットワーク化には市を超える話もありますが,同じ市の中でできなければ市を超えてなどできるわけがありませんが、全く進んでいません。当然、進めなければいけない話だと思います。経営だけで言えば,委員長のおっしゃる方法が一番良いと思います。
ただ,その前提としてそれぞれの地域でどういう医療を提供するかという議論がしっかりとなされる必要があると考えます。本院として急性期病院があって,分院とか診療所があって,ここは療養病棟,ここは診療所,と置けば,人数の配置から行って一番儲かります,ということは簡単に書けます。ただ,それぞれの地域でそういう医療を提供することで良いですか、という議論がまったくなされていません。その議論がなされなければ,全体の再編成に結びつかない。そうでないと現場は動けない,と考えます。

■岩田委員長
確認したいのですが,それは誰がやるんですか。

■木村委員
もちろん病院局がやるべきです。病院局が本来やるべき仕事です。

■伊藤委員
ただ,高度な政治問題なんですよね。

■木村委員
病院局としてこういう形があり得るということを提案して,その上で市が判断をする。その提案をするのが医療のプロとしての病院局の本来の業務であり,市立函館病院,恵山病院,南茅部病院のそれぞれの立場の話を聞いて,住民の意見もきいて、病院局として総合的に判断して市と話し合いを行うという形に持ち込まない限りは,いつまでも次のステップに進めないと感じています。

■吉川委員
何もやっていないわけではありません。情報を仕入れて,計画を立てて,ということなんですけれども,情報収集そのものが意外と難しいのと,診療現場への配慮も必要ですから,表立って議論できない部分もあり,そこは理解していただかなければと思います。
それと,最終的に残るのは夜間の救急体制なんです。やはり地域が離れていますので。また療養もただの療養では採算がとれない。恵山のように,ある程度透析もやりながら人工呼吸器もというふうになると,医療スタッフの問題があります。その地域にそれだけのスタッフを揃えることができるかという問題です。病院局としてある程度の提言はできますけれども,現実にやれるのかと言えば医療スタッフのところがネックになって,青写真を書いて議論したとしても実現できないという問題があります。なかなか簡単な仕事ではないと思っています。

■伊藤委員
現実論と理想論ですね。

■岩田委員長
ただこのままだと変わりませんよね。そのあたりは改革プランの評価の話ではないのかも知れませんが,そろそろ根本的にシャッフルするときが近いのではないかというイメージを感じていました。ぜひ検討して下さい。

■鎌田委員
今,恵山病院の話が出ましたが,やはりトータルで見ると財政負担ということになると思います。恵山,南茅部は規模が小さいですから,赤字額も小さいですが,函館病院が赤字になればそのインパクトは大きいということを頭の隅に置いておいた方が良いと思います。その上で,政策面の話が出ましたが,逆に市の方からどういう政策があり得るか検討せよという最初のトリガーがあっても良いのかなと思います。
最終ページに27年度の計画値がありますが,計画上,何か卒業基準のようなものがあるのでしょうか。例えば27年度に比率が何パーセントにならなきゃいけない,というようなものは。

□根本課長
制度としては決まった基準はないのですが,6ページにある主な経営指標を目標として経営改善に取り組んでいます。また,総務省の事情聴取の中では,資金不足を出さない,累積財源不足を解消することを求められますので,そのように取り組んでおります。

■鎌田委員
最終ページは,26,27年度に向けて毎年3億円ずつ解消するということですね。現状24年度までは素晴らしい実績だと思いますが,25年度以降はどうなるかという懸念がありますので,改めて現状をふまえて計画をローリングしていくということがあっても良いんじゃないかと思います。

■木村委員
改革プランの目標というのは,公的病院側が自主的に定めた形になっているので,その目標を達成した、しないでどうのこうのということにはなっていません。一つ言われていて,重要と考える数字は,経常収支比率が100%を超えることです。14億円の黒字を出した22年度は102%になっていますけれども,去年も今年も黒字ですが経常収支比率は約99%です。確かに経常収支比率の見方は難しいところがあるんですけれども,基本的には経常収支比率を100%以上にというのが平成26年度以降の市立函館病院の当然の目標だと思っています。
医業収支比率については,自治体病院で医業収支比率が100%を超えるのは非常に難しい。不採算部門を切り捨てない限りは不可能と考えられるので,これは最初から目標としません。経常収支比率100%というのが,普通に考えたこれからの目標で,それが持続して達成されるようになった時点で本当の独り立ちと私は考えています。

■鎌田委員
今の木村委員の意見に全く賛成です。2ページを見ますと,経常収支が出ていないんですよ。

■渡辺委員
消費税が入っているので近似値になりますが,2ページの表の真ん中あたりに「収益-費用(特別利益・損失を除く)」という欄がございまして,23年度がマイナス2億1,000万円,24年度がマイナス1億6,700万円です。これが経常収支に近い数字です。マイナスというところは,比率が100%を割れているということです。前回の委員会の指摘もあって,この欄を設けています。

■鎌田委員
この欄がほぼ経常収支ということですね。

■渡辺委員
近似値ですが。

■鎌田委員
黒ということではないと。

■渡辺委員
はい。

■鎌田委員
3年連続黒ということではないですよね。

■渡辺委員
はい。そうです。

■木村委員
3年通算すれば黒だと思いますが。22年度が大きいですから。ちょっと横道にそれますが,病院が単年度収支で縛られるのはつらいんですよね。

■岩田委員長
それはよく分かります。医者の交代もありますし。

■木村委員
昔のことはわかりませんが,経常収支比率が100%を超えたということは,ずっとないと思います。22年度に一回あって,もう一息で100%がコンスタントにいけるところに近づきつつあるのが現状と考えています。24年度で超えなかったことは間違いありませんが,22年度に頑張っているんで,3年間合わせれば近いぐらいはいっていると考えています。

■鎌田委員
大変結構です。私も心から賛同したいところです。
あと,これが経常利益の近似値だとお伺いしましたので,経常利益として表示すれば,話が早いです。それから,木村委員がおっしゃったように,3年ぐらい並べて見せた方がより的確な評価ができると思います。

■岩田委員長
私がこの委員を引き受けたときのイメージは,まず赤字体質を黒字にしよう,という話だったんです。単年度で黒にしたいというのがあったんですけれども,実はそれは単なる第一歩でして,これから何をお願いしたいかというと,今,鎌田委員からあったように,要するにサスティナビリティ(持続可能性)なんですよね。ずっとこの体制が維持できるようにするにはどうすればいいか。かなりの部分が診療報酬に左右されるとしたら,政府の思いで上がったり下がったりする,それで右往左往していたら大変なので,これからは診療報酬が少々動いても黒字で行けるんだとか,そういう戦略をこれから考える必要がある気がするんですが,どうですか。

■木村委員
少々動くというのが,どの程度の少々かという問題がありますし、継続性の問題をどこまでの期間まで見通せばいいのかという問題もあります。少なくとも2030年くらいまでは,この後15年から20年くらいは,この地域の急性期病院の担うべき患者層の質や量は,人口が減っても変わらない。伊藤委員もおっしゃっていますけれども,そこの部分に関しては,診療報酬の小さな上げ下げはあると思いますけれども,大きく削ってしまうだとか,あるいは逆に大きく上げるということもないと考えています。ただ2030年を超えて,今の50歳台が後期高齢者になった時には,ちょっと違う展開になっているかもしれません。そこまではなかなか見込めない。ですから,2030年までに関して言うと,小さい削りはもちろん何回かあるかもしれませんが,我々が今担っているような役割の診療報酬を大きく減らすということは考えづらいという想定でやっています。そのために,自分たちの病院が何ができるか,ということをもう少し明確に打ち出したい。先程の報告にもありましたけれども,実は外来の患者さんは毎年減らすという目標を立てているんですが,実績は増えています。ここは,この1~2年のうちに整理しないと,そんなにたくさん外来を見ている急性期病院の診療報酬は削る,たくさん診ているばかりに収益が悪くなるということは十分考えられます。国はそういう誘導をしようとしています。外来の患者さんを,地域の医療機関全体で診るという仕組みを少しでも早く作るというのが,現時点の緊急の課題です。その中で,入院診療はその時その時に応じてやっていくということが,この後15~20年は続くと理解しています。

■岩田委員長
人口動態的にはそういう話になるし,それはいろんな資料で私も見ているんですけれども,もう一つ,政治の世界は4年周期ですよね。どうなるかわからない部分も確かであって,その動きを読むことができないことに対しても,ある程度対策を考えていただかないと,患者の構造が変わらないから大丈夫,と言われても気になるところなんですよ。

■伊藤委員
この道南地区において,函病の,センター病院的意義は変わらないと思います。そういう病院が悪くなるということは,国の政策でも絶対にできないわけですよ。ですからほかを犠牲にしてもそこは絶対に守る姿勢を取ってきます。木村委員おっしゃるとおり,大幅に悪くなるということは多分ここ20年はないと思います。
ただですね,問題なのは,市民病院という性格で,やっぱりTPPなんです。国は医療財源がないという名の下に,TPPを契機に,いわゆる保険外診療を促進しようとするのではないか,そこに懸かってきます。極端に言えば,市民病院は貧乏人を診る,ということも起こり得るわけです。特に大都会,函館あたりはあまりない気はしますが,札幌,東京ではそういうところもすでにあります。病院の統合,合併を含めて,どんどん進んでいきますから,マスコミ受けするような医者を集めたり,診療費をどんどん取って経営を成り立たせる動きが進むかも知れない。当然に,公立病院はあまりお金の払えない人を診るようになるということが無いとは言えません。

■吉川委員
札幌圏のような大都会にものすごく集中して,函館のような規模の地方都市の医療スタッフが流れていってしまうという問題は一つあると思います。それからもう一つは,南茅部や恵山のような地域で今後大きな問題になることがあるんですね。高齢者の行き場が無くなることです。それを経営だけで黙って見過ごして良いのか,という問題がのど元に突きつけられる気がします。その時に,単純に今の国の政策がこうだから,という理由だけで在宅医療に全部押し込めるということは,過疎地域ではなかなかできないだろうと私は思っています。函館では在宅医療は可能ですけれども,過疎地域で本当に在宅医療が可能なのかという問題が生じたときに,そこの療養病床が赤字だからという理由だけで閉鎖できるかという問題は必ずつきまといます。そこをどれだけ整理できるか,市の行政との間でどれだけ話し合いができるかという課題が今後はあります。
函館病院については,木村委員が言ったようにある程度見通しが立ちますが,そこの地域のところは見通しが立ちにくいところです。

■岩田委員長
だからこそ3病院合わせて,巨大な函病の力でもってマイナスのところを助けながら,公立病院の運営をするといった一体化というイメージになると思うんですけれども。全てのところが全部黒字で行けるなんてあり得ないと思います。ですから,どこかでマイナスを補うためには,というコンセンサスがいる。そのコンセンサスのためには,体制が必要な気がするんですが。

■伊藤委員
委員長おっしゃるとおりだと思いますね。我々もグループで持っていますけれども,あそこは赤字だけれども,地域医療を別の病院の黒字で支えられればいいなと,私は思っています。やっぱり地域医療を切り捨てられない以上,赤字を覚悟でこっちでその分補えるからいいやということが当然根底にありますから,全てを効率化して黒字にしなければならないという話ではないと思います。

■鎌田委員
第一に,函館病院の黒字は恵山,南茅部を支えられるほど大きな黒字ではない。木村委員がおっしゃったように,経常利益という数字をもう一度見直すべきでしょう。
第二に,とはいえ吉川委員がおっしゃったことに満腔の賛同と敬意を示します。人口の少ないところで家族が失われて,在宅医療をどうするか,という話ですね。本当におっしゃるとおりだと思います。療養を中心に,救急外来は続けることでいいじゃないか,という話です。そういう方向で早くやったほうが組織が生き延びる確率は高まるんですよ。早くやっていただければと思います。
話はちょっと変わりますが,今回の資料について。2ページなんですけれども医業外・学院収益など,中身は色々多様だと思うんです。もう少し内訳を出されるようにした方が良いと思います。そういう時の情報の開示のあり方としては,2ページはこのままにして,後ろの方に資料として細かい科目を載せる。つまり開示すべきはサマライズしたデータでなくて,本当のデータであるという姿勢があると,もっと良かったと思います。
それに関連して,決算見込ということで数字を作っておられるのですが,見込ということは,途中までの実績と,プラスあとは見込ということだと思います。であれば,ここまでは実績,ここからが見込と分けて出すことが必要だと思います。

■渡辺委員
この決算見込は,実際はほぼ決算として締まっているものです。9月の議会で認定されて初めて決算として確定しますので,言葉として「見込」と記載しております。

■伊藤委員
実数字なんですね。議会より早く出すので見込としているんですね。我々も何回も委員会を開けないから,しょうがないんじゃないですか。

■岩田委員長
半年に1回ですよね。そうすると先程も言わせてもらったけれども,ポイントはこうです,内訳はこうだという説明をしてもらった方がいいという気がするんですよね。もちろん私は事前に説明を受けているんでそう思うんですけれども,ほかの委員の方は今日資料をご覧になった方が多いので,という思いがしたんです。
ただ良い方向に行っている,と思います。それはそれで努力に対しては評価をさせていただきたいと思うんです。ただ,数字がきれいに並びすぎていて,何となく儀式のような。この委員会を儀式にはしたくないんですよ。

■伊藤委員
先程から恵山と南茅部の話が出ていましたけれども,この周辺の町立病院が,いろんな苦労をして医者を集めている。そういうことは昔は函館には無かったんです。今では恵山と南茅部を抱えたためにそれが現実的な課題になっている訳なんです。
国の試算では,今後47万人が死ぬ場所がない,病院とか在宅施設を含めての話になると思うんですが,そういうことを想定していますので,非常に焦っています。この間,新聞に出ていましたように,地域ケア包括システムという,中学校単位の生活圏を考えていますが,今後恵山,南茅部ではそういうことを無視して進むわけに行かないという現実の中で,いわゆる介護と医療の一体化の中で役割をどう担っていくか。ここの地域の機能分化を考えながらやるべきだと思います。

■鎌田委員
大変残念なのは,秋本委員がいないことです。さっき委員長は経緯とおっしゃいましたが,経緯が話されないままなのは,委員長もお気づきだと思いますが。

■渡辺委員
秋本委員には平成20年に改革プランを作る際の「策定懇話会」からずっと付き合っていただいて,その後「経営改革評価委員会」の委員になっていただきましたが,秋本委員は南茅部地区の地域審議会の会長でいらっしゃいました。藤原委員は恵山地区の地域審議会の副会長でいらっしゃいました。そういう立場で病院改革にも色々アドバイスをいただきました。今回,秋本委員は地域審議会の会長をお辞めになり,病院の委員についてもあわせて辞めるという意向を示されました。実は,藤原委員には地域審議会の副会長はお降りになった後も,病院の委員は引き続きお付き合いしていただいているので,同じように秋本委員にも続けていただきたいと再三お願いしたのですが,いろんな事情でお辞めになるという意向を変えることができなかったものです。
一方で国でも,今後,改革プランをどのように進めるかはっきりしないところがございまして,委員の補充については少し時間をいただいて,委員長や委員の皆さんと相談して決めたいと考えて,今回は欠員のままにしている状況です。これが経緯でございます。

■岩田委員長
できるだけ早く,次の方,最適な方を選びたいと思います。今回はご容赦を。

■鎌田委員
委員の選任は委員長にお願いします。
次に13ページの一番下,国の動向ということで,先程もお話しありましたが,国に提出された資料を委員会に出すと役に立つと思います。霞ヶ関が求める資料は様式が参考になります。

■岩田委員長
ほかにはございますか。
ほぼ審議を尽くしたと思いますが,私は毎回それは違うんだと言われるんですけれども,企業で苦労した人間として感じるのですが,体制・構造が変わっていないと思います。

■木村委員
一番問題といわれる人件費ですが,病院の機能を維持・発展するために必要な人間がこれだけいるという話と,その人間にはこれだけ払うべきだと考えたほうが、もともと経営はしたことがない医者ですから,経営面から先に入らないほうがわかりやすいし、これまでは結果的に収益にも良い結果を及ぼしていると考えています。
一方,この物は100円で買うのが適切なのか,98円で買うのが適切なのか,103円でもしょうがないかという話は,残念ながら医者から院長になった人間としては非常に判断が難しい。伊藤委員に「公立病院価格があるんじゃないか」と言われると,そうでないとは言いがたいが,現場は頑張って交渉してくれているんだから,もっと頑張ってと言う以上に踏み込むのが非常に難しいところです。他の公立病院と比べればよく頑張っていると思いますが,民間に負けないくらいやっているんですかと言われると,負けないことを目標にしてやってくださいと言っていますし,それを目指してやってくれているんだろうと思いますけれども,どう評価して良いか分からないところはあります。

■岩田委員長
是非やって下さい。いずれにしても,改革プランをやらなければならなかった何年か前,年間何億円もの一般会計の援助がいるような体制を脱して,良くなったわけです。これから先,この体制でいくには,診療報酬が上がったというような,我々から見ると不確定な領域に期待するのではなく,もっと主体的にいじるところはあるだろうと毎回思うんです。そこを是非検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。
他によろしいでしょうか。それでは,今回の会議を終わりたいと思います。では事務局の方から。

□秋元次長
ありがとうございます。以上を持ちまして本日の委員会は終了いたします。次回の委員会に関しましては,国の動きなどもございますので,開催時期も含めて検討しながら,改めて日程調整させていただきますのでよろしくお願いします。本日は誠にありがとうございました。

3.閉 会

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